後期研修ならびにその後の進路について

当科では患者様に寄り添い、医療スタッフと連携して、最新・最善の医療を提供することを責務とし、医師の育成に取り組んでいます。

後期研修の期間は初期研修で修得しえなかった知識、技術をさらに深め、自分の進む道を見極める重要な時期です。しかし、専門的知識のみを習得しても患者さんを“診る”ことは出来ません。多岐にわたる異常所見を抽出し、統合的・論理的に情報を整理していく力が必要です。当科では入局後、血液疾患、膠原病、感染症の専門診療を研修できるだけでなく、関連病院において呼吸器・循環器・消化器・腎臓・内分泌・糖尿病をはじめとする幅広い一般内科診療、さらには地域医療を研修・実践することができます。また、当科の特徴である強力な化学療法の経験や診療領域の広さを活かして、近年注目されている腫瘍内科医のトレーニングにも力を入れています。

その後は、診療医として血液内科医、膠原病内科医、感染症内科医、腫瘍内科医として専門性を磨く道も、いわゆる“GENERALIST”を目指して一般内科医としてのスキルを身につける道も開けています。また当科はHTLV-1の研究において世界をリードする松岡雅雄教授のもと、血液腫瘍・免疫・感染症などの質の高い研究を行っており、大学院に進学して研究を行う道、大学院卒業後も研究者として“世界初”を目指して知的好奇心を探求する道もあります。さらに、研究と臨床を両立するphysician scientistsとして活躍することや海外留学・国内研修で研鑽を積むことも、科として最大限の応援をしています。

総合内科専門医、血液内科専門医、リウマチ専門医、感染症専門医、がん薬物療法専門医、Infection Control Doctor (ICD)などの資格取得はもちろんのこと、旧第二内科の強みを活かし、関連病院の診療科と連携し、OB・OGの指導のもと、様々な内科の専門医取得を目指すことが可能です。

後期研修医1年目には指導医がつき、さらに複数の教員・医員からなる診療グループに所属します。日々、指導医と共に診療スキルを磨くだけでなく、月曜午後のグループカンファレンスや火曜午前の教授回診、また日々行われる白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・移植・血液形態学・膠原病・感染症の各臨床カンファレンスで、患者さんの現状・検査結果・診断・治療方針などについてディスカッションしながら、プレゼンテーション能力も養います。

医局会では、最新の臨床論文の紹介を行い、知識を深めつつ、英語論文を読む力を養います。また、診療中の症例についてのクリニカルカンファレンスやレビューによる紹介、教員によるレクチャーや希少な疾患の血液形態や画像の紹介など、お互いに勉強します。火曜午後には、最新の研究論文の紹介、大学院生・教員による研究カンファレンスを行っています。どなたでも参加可能ですので、奮ってご参加ください。