KUMAMOTO University
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教室紹介・教授挨拶GREETING & INTRODUCTION血液・膠原病・感染症内科のご紹介
熊本大学 血液・膠原病・感染症内科のホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。
当科は熊本大学「第二内科」を母体に血液疾患、膠原病、感染症の診療・研究を行っています。
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診療の取り組みClinical efforts
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血液疾患・膠原病・感染症といずれも「免疫」がその病態に大きく関係する疾患の診療を行っています。
血液疾患は血液悪性腫瘍である白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、成人T細胞白血病(ATL)のほか、再生不良性貧血などの造血障害、血友病などの希少疾患の診療も行っています。また、2013年からは同種造血幹細胞移植を導入し、日本造血細胞移植学会の認定施設にもなっています。熊本県下の病院のほぼすべての血液内科が同門の先生方で運営されており、それぞれ機能分担を行いながら、熊本県の血液疾患の診療に当たっています。
膠原病は関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)をはじめとして、多岐にわたる疾患を対象としています。膠原病の診療では正確な診断が治療方針の決定に重要であり、当科では経験を積んだ医師を中心に、多くの診療科と連携し、チームで診断・治療に当たっています。
感染症は新興・再興感染症、特にHIV感染とそれに伴う免疫不全(AIDS)の診療を行っています。また、感染制御チームとして院内の様々な感染症への対応も行っています。
血液・膠原病・感染症という領域は密接に絡み合っており、かついずれの領域も全身の評価が不可欠です。その為、当科では必ず全身を見ること、そして複数の医師がそれぞれの専門領域の知識を活かしながら治療方針の決定に携わっていく事を基本的な姿勢としてより安全な医療の実現を目指しています。
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熊本大学の血液・膠原病・感染症内科にはその長い歴史で培われた研究の土壌があります。
その土壌が臨床と研究の両方を重んじる当科の伝統として脈々と受け継がれ、これまでも宮家隆次博士によるエリスロポエチンの純化、高月清教授によるATLの提唱、満屋裕明教授によるHIV治療薬の開発と血液学・ウイルス学で世界に誇る業績を発信してきました。
現在は松岡雅雄教授の下、HTLV-1感染とATLの発症メカニズムに関して世界をリードする研究を展開しています。それ以外にも当科の疾患群の根底にある「免疫」の研究などまだまだ解明すべき課題は多く残されています。
当科の伝統を受け継いだ大学院生、留学生は大志を胸にこれらの課題に日々取り組んでいます。
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研究の取り組みResearch initiatives
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内科研修への取り組み Internal medicine training
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当科は内科専門医の取得を目標に多くの医師を受け入れています。
先に述べたように、当科の研修は専門領域だけでなく「全身を診る」ことが重要になります。これは内科専門医研修の目標と合致したものであると考えます。当科には血液・膠原病・感染症内科の医師だけでなく、総合内科、腫瘍内科、呼吸器内科、腎臓内科など様々な診療領域で活躍される先生方が所属しています。このネットワークを活かし、当科の研修では熊本県下の血液内科を有する病院だけではなく、希望に応じてその他の診療科でも研修が行えるような体制を整えています。
興味のある若手医師が一人でも多く研修に参加していただければと思います。
沿革HISTORY
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熊本大学医学部第二内科(現血液膠原病内科)の歴史は長く、
大正9年に患者数の増加に対応するため、内科を2分したことが始まりです。
初代内田平二郎教授に続き、次代小宮悦造教授が着任されて以降、血液学を中心として、
数多くの基礎・臨床研究が行われ、現代医学の発展に寄与してきました。
- 大正9年
- 第二内科発足。
東京大学稲田内科より内田平二郎教授が着任。
- 大正13年
- 同じく東京大学より小宮悦造教授が着任。
昭和初期に健常者の血液像を発表。その後30年間、日本人の正常値として使用される。
骨髄穿刺針を考案。小宮式骨髄穿刺針は今でも用いられている。
血球産生を促進する物質の名称としてPoietinを提唱。Erythropoietin, Thrombopoietinなどの名称は、現在でも広く使われている。
- 昭和22年
- 河北靖夫教授が着任。
特に再生不良性貧血の臨床研究に注力された。
宮家隆次講師により再生不良性貧血患者尿からErythropoietinの純化が始まり米国で純化が完成。
これが現在のRecombinant Erythropoietinの開発のさきがけとなった。
- 昭和49年
- 大阪大学より岸本進教授が着任。
免疫学の概念を血液学に加えることとなった。
- 昭和56年
- 京都大学より高月清教授が着任。
成人T細胞性白血病(ATL)の発見者でありATLの病像の解明、診断法の確立、疫学調査などの著しい進歩をもたらした。
また、ATL以外の血液疾患全般について臨床に基づく研究を推進し、HIVの研究にも先鞭をつけた。
- 平成9年
- 米国国立がん研究所(NCI)より、当科の出身で世界初の抗HIV薬である逆転写酵素阻害剤のAZTを開発した満屋裕明教授が着任。
その後も、新規機序の抗HIV薬であるプロテアーゼ阻害剤を開発するなど、複数の抗HIVを世に送り出し「死の病」であったAIDSを治療可能な「慢性感染症」に変え、世界中の患者さんに福音をもたらした。
- 平成28年
- 京都大学ウイルス研究所より、当科の出身で高月教授時代からHTLV-1, ATL研究に邁進されてきた松岡雅雄教授が着任。
ATLの病態について研究、また治療への応用について臨床と基礎の両方の視点から病態解明を続けている。
今後、ATLのみならず、ウイルス学、血液内科学、膠原病内科学、感染症学の多方面にわたり新たな発展が期待される。
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